【レビュー】7万円台の衝撃!CHUWI CoreBook Airは「コスパオバケ」の名に恥じないモバイルノートの新星か?

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📝 ニュースの要約ポイント

  • 7万円台(クーポン適用後)という驚異的な価格で、約1kgの軽量・高性能モバイルノートPCが手に入る。
  • Ryzen 5 6600Hプロセッサ(Zen 3+アーキテクチャ)とsRGB 100%対応14型WUXGAディスプレイを搭載し、価格帯以上のパフォーマンスと表示品質を実現。
  • 高嶺の花だった高機能モバイルノート市場に一石を投じ、学生、ビジネスパーソン、ライトクリエイター、サブPCを求める玄人まで幅広いユーザーに新たな選択肢を提供。

「モバイルノートPCは高価なもの」――そんな固定観念が、CHUWI CoreBook Airの登場によって打ち破られようとしています。今回、筆者がレビューするこの一台は、なんと7万円台という破格のプライスを実現しながら、約1kgの軽量ボディにRyzen 5 6600H、そしてsRGB 100%対応の高精細ディスプレイを詰め込んだ、まさに「コスパオバケ」と呼ぶにふさわしい製品です。

巷には20万円を超えるモバイルノートがひしめき合う中、CHUWI CoreBook Airは一体どのような衝撃を市場に与えるのでしょうか。本稿では、自作PCとITガジェットの専門ライターである筆者が、その技術的な深掘りから市場への影響、そしてどのようなユーザーに最適な一台なのかを徹底解説します。

CHUWI CoreBook Air:価格破壊のモバイルノート、その中身とは?

CHUWIはこれまで、手頃な価格帯のミニPCやタブレットでその名を馳せてきましたが、今回のCoreBook AirはノートPC市場に本気で参入してきたことを示唆するかのようです。その最大の魅力は、やはり「価格」と「モビリティ」にあります。

プロセッサ:Ryzen 5 6600Hが実現するパフォーマンスと効率

CoreBook Airの心臓部には、AMDのRyzen 5 6600Hプロセッサが搭載されています。このRyzen 6000シリーズのモバイル向けプロセッサは、先代のRyzen 5000シリーズから飛躍的な進化を遂げた「Zen 3+」アーキテクチャを採用しています。

*Zen 3+アーキテクチャの深掘り

Zen 3+は、TSMCの改良された6nmプロセスルールで製造されており、Zen 3(7nm)と比較して、特に電力効率の面で大きな改善が見られます。これにより、より低い消費電力で高いパフォーマンスを発揮できるようになり、モバイルノートPCのバッテリー駆動時間延長に貢献します。

Ryzen 5 6600Hは、6コア12スレッド構成で、最大4.5GHzの高いブーストクロックを実現。TDP(熱設計電力)は45Wと、モバイル向けとしては比較的高めに設定されており、一般的な文書作成やウェブブラウジングはもちろんのこと、複数のアプリケーションを同時に扱うマルチタスク、さらには軽度な画像・動画編集作業まで、快適にこなせるだけの十分な処理能力を持っています。

*内蔵グラフィックス Radeon 660Mの潜在能力

特筆すべきは、プロセッサに内蔵されたグラフィックス「Radeon 660M」です。これはAMDの最新GPUアーキテクチャ「RDNA 2」をベースとしており、前世代のRyzenプロセッサに内蔵されていたVegaグラフィックスや、競合であるIntelのIris Xeグラフィックスと比較しても、格段に高いグラフィックス性能を誇ります。これにより、簡単な写真加工や動画編集、さらには軽めのPCゲームであれば十分に楽しめるレベルに達しており、この価格帯のモバイルノートとしては異例のグラフィックス性能と言えるでしょう。

ディスプレイ:クリエイティブ用途にも対応する高品質パネル

CHUWI CoreBook Airは、14型IPSディスプレイを搭載し、1,920×1,200ドットのWUXGA解像度に対応しています。アスペクト比が16:10であるため、一般的なフルHD(1920×1080)よりも縦方向の表示領域が広く、文書作成やWebブラウジングにおいて、より多くの情報を一度に表示できるため生産性が向上します。

さらに、sRGB 100%の色域と最大350cd/m²の輝度を謳っており、これはクリエイティブ作業において非常に重要な要素です。sRGB 100%は、ウェブコンテンツやデジタル写真の標準的な色域をカバーすることを意味し、色にこだわる写真愛好家やグラフィックデザイナーの卵にも、この価格帯でこの品質のディスプレイは魅力的に映るはずです。非光沢(ノングレア)処理が施されているため、照明の映り込みも少なく、長時間の作業でも目に優しい設計です。

ただし、レビュー記事では「若干の色ムラがある」との指摘もあり、プロフェッショナルな用途での厳密な色管理には別途キャリブレーションが必要になるかもしれません。しかし、7万円台のPCとしては驚くべき表示品質であることは間違いありません。

軽量性と拡張性:モビリティと未来を見据えた設計

約1kg(実測1,019g)という軽量設計は、本機最大の「売り」の一つです。14型クラスのモバイルノートで1kgを切る製品は、通常20万円を超える高級機がほとんどです。例えば、LG gramやDell XPS 13などの軽量モデルと比較しても、CoreBook Airはその価格で「軽さ」という価値を民主化しようとしています。

バッテリー容量は55Whで、65WのUSB PD充電に対応。外出先でスマートフォン用のUSB PD充電器を共用できるため、持ち物を減らせる点もモバイルユーザーには嬉しいポイントです。

ストレージは512GB PCIe 3.0 SSDを搭載していますが、特筆すべきは、裏蓋を開けることでPCIe 4.0 SSDへの換装が可能である点です。この価格帯で将来的なアップグレードパスが用意されているのは非常に稀であり、玄人ユーザーにとっては長く使い続けるための大きなアドバンテージとなるでしょう。

インターフェースも充実しており、DisplayPort Alt ModeとUSB PD給電に対応したUSB 3.2 Gen 2 Type-Cポートが2基、さらにHDMI 2.1も備えているため、外部ディスプレイへの接続性も万全です。Wi-Fi 6対応で、最新の高速無線LAN環境も利用可能です。

CoreBook Airが切り開く新たな市場:誰にメリットがあるのか?

CHUWI CoreBook Airの登場は、PC市場に少なからず影響を与えることでしょう。特に、高機能・軽量なモバイルノートPCが高価格帯に集中していた現状に一石を投じる存在となります。

競合製品・市場への影響

これまで、ハイスペックなRyzenプロセッサを搭載し、かつ軽量なモバイルノートPCは、ASUSのZenBookシリーズやLenovoのYogaシリーズなど、15万円以上の価格帯が中心でした。CoreBook Airは、その性能と携帯性を、7万円台という圧倒的な価格で提供することで、以下の影響が考えられます。

高価格帯モバイルノート市場への下方圧力 CHUWI CoreBook Airのコストパフォーマンスの高さは、既存のブランドに対し、価格競争を促す可能性があります。
エントリー〜ミドルレンジ市場の活性化 これまで性能と価格のバランスで悩んでいたユーザー層に、強力な選択肢を提供し、市場全体の購買意欲を高めるでしょう。
自作PCユーザーのサブ機需要 メインPCはハイスペックなデスクトップを組んでいるが、外出先での作業や持ち運び用のサブPCを求めている玄人ユーザーにとって、この価格と性能は非常に魅力的な選択肢となります。

最適なユーザー層

CoreBook Airは、その価格とスペックのバランスから、非常に幅広い層に最適なメリットを提供します。

学生やビジネスパーソン
メリット 約1kgの軽量ボディは、毎日大学や職場に持ち運ぶのに最適です。レポート作成、プレゼンテーション資料作成、オンライン授業やWeb会議(プライバシーシャッター付き200万画素Webカメラ搭載)など、学業やビジネスのあらゆるシーンで活躍します。Ryzen 5 6600Hの処理能力は、一般的なオフィスソフトや複数タブを開いたブラウジングもサクサクこなし、ストレスなく作業を進められます。
ライトクリエイター(写真・動画編集の入門者)
メリット sRGB 100%対応のWUXGAディスプレイは、写真の色味を確認したり、簡単な動画編集を行う上で非常に有利です。Radeon 660Mの内蔵グラフィックスも、この価格帯としては強力であり、Adobe LightroomやDaVinci Resolveなどのソフトでの編集作業の入門機として十分な性能を発揮します。本格的なレンダリング作業には力不足ですが、下準備や軽度な調整には問題なく使えます。
プログラマー/エンジニア
メリット 6コア12スレッドのCPUは、開発環境の構築やコンパイル作業、仮想環境の実行にも対応可能です。Windows 11 Pro搭載であるため、WSL2(Windows Subsystem for Linux)を利用して、Linux環境を快適に構築できます。また、英語配列キーボードはプログラミングにおいて効率的だと感じるユーザーも少なくありません。USB Type-Cポートが複数あるため、外部デバイスとの接続性も確保されています。
サブPCを求める玄人ユーザー
メリット メインPCが高負荷な作業で手一杯の時、CoreBook Airは軽作業を担うサブPCとして非常に優秀です。メールチェック、SNS、Web会議、資料作成など、手軽に持ち運べるセカンドマシンとして活用できます。ストレージをPCIe 4.0 SSDにアップグレードすれば、さらなる快適性も追求可能です。

注意すべき点と玄人目線のカスタマイズ提案

価格破壊のモバイルノートとはいえ、いくつかの注意点も存在します。しかし、それらは工夫次第で克服できるものばかりです。

英語配列キーボード問題と「alt-ime-ahk」

ニュース記事でも触れられていますが、キーボードは英語配列です。日本語配列に慣れているユーザーにとっては、最初は戸惑うかもしれません。しかし、プログラミングや英文入力が多いユーザーにとっては、Enterキー周りがすっきりしており、記号キーも押しやすい英語配列を好む傾向があります。

IME(日本語入力)の切り替えに関しては、Windows標準の「半角/全角」キーがないため、AltキーやCtrlキーとの組み合わせで切り替えるのが一般的です。そこで紹介されているのが「alt-ime-ahk」というツールです。これは、AutoHotkeyスクリプトの一種で、左Altキーの空打ちでIMEを「英数」に、右Altキーの空打ちでIMEを「かな」に切り替えることができます。Altキーを押しながら他のキーを打てば通常のAltキーとして動作するため、非常にスマートにIMEを制御でき、英語配列キーボードを使いこなす上で必須とも言えるツールです。

質感とディスプレイの特性

筐体はインディゴブルーのプラスチック製であり、アルミニウム製筐体のような高級感には一歩譲ります。しかし、コスト削減と軽量化のためには妥協点となるでしょう。実用上問題になることはありません。

ディスプレイの色ムラに関しては、プロフェッショナルなグラフィックデザインや映像制作を生業とするユーザーにとっては、専用のキャリブレーターを使った調整や、より高価なプロ向けディスプレイを別途用意することが推奨されます。しかし、一般的な写真鑑賞やウェブ閲覧、ライトなクリエイティブ作業であれば、sRGB 100%の色域は十分な恩恵をもたらします。

SSDアップグレードの可能性

標準で搭載されているPCIe 3.0 SSDは、一般的な用途では十分な速度ですが、より高速なデータ転送を求めるのであれば、PCIe 4.0 SSDへの換装を検討する価値は大いにあります。特に、大容量ファイルの転送や動画編集など、ストレージ性能がボトルネックになりやすい作業では、その効果を体感できるでしょう。裏蓋はネジ9本で固定されているため、ドライバーがあれば比較的容易にアクセスできると予想されます。

まとめ:価格破壊のモバイルノート、その真価は?

CHUWI CoreBook Airは、7万円台という価格帯において、約1kgの軽量性、Ryzen 5 6600Hの高性能、そしてsRGB 100%対応の高精細ディスプレイという、これまで考えられなかったような組み合わせを実現した画期的なモバイルノートPCです。

確かに、プラスチック筐体の質感や、ディスプレイの若干の色ムラといった価格なりの妥協点もあります。しかし、それらを補って余りあるコストパフォーマンスは、既存のモバイルノート市場に大きな一石を投じることは間違いありません。

学生、ビジネスパーソン、ライトクリエイター、そして高性能なサブPCを求める玄人まで、幅広いユーザーにとって、CoreBook Airは「高価だから」と諦めていたモバイルPCの夢を、現実のものにしてくれる一台となるでしょう。手軽に持ち運べて、必要十分なパフォーマンスを発揮する。まさに現代のモバイルワークスタイルに最適化された「コスパオバケ」が、ここに誕生しました。

出典: 【西川和久の不定期コラム】7万円台から買えるコスパオバケ。約1kg軽量モバイルノート「CHUWI CoreBook Air」 – PC Watch

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